博多の喧騒を忘れさせる静寂の中に佇む「瑞應菴(ずいおうあん)」は、日本最初の禅寺として知られる聖福寺の塔頭寺院です。元弘元(1331)年、聖福寺第16世・本源和尚によって開山され、700年近い歴史を今に伝えています。
境内には、長い歳月を物語る貴重な史跡が数多く点在しています。特に、かつて墓地整備の際に金と共に発掘されたという伝説を持つ「金地蔵」は、金運上昇や福を招くお地蔵様として、遠方からも参拝者が訪れる隠れた名所です。また、市の指定文化財である「キリシタン灯籠」や、歴史の波を伝える「元寇の碇石(いかりいし)」など、博多の歩んできた複雑な歴史を静かに語りかける遺構も見どころの一つです。福岡市の保存樹に指定された楠や銀杏の大樹が深い緑を湛え、本堂前に広がる美しい砂紋の枯山水庭園は、訪れる人の心を無へと導くような、凛とした空気に満ちています。
皆さま、こんにちは。瑞應菴(ずいおうあん)住職の福郷 宗秀です。
「お寺の和尚さん」と聞くと、どこか敷居が高く、お話しするのに少し緊張してしまうという方もいらっしゃるかもしれません。しかし私は、そうした心理的な壁を一切なくしたいと考えています。けっして“上から教え導く”のではなく、お参りに来られる皆さまと同じ目線に立ち、一緒に悩みながら、心地よい答えを共に見つけていく ―― そんな存在でありたいと願っています。
私の座右の銘は「生涯初心」です。
子供の頃、僧侶であった父から「人間は馬鹿でなければいけない」と言われて育ちました。ここで言う「馬鹿になる」とは、いらぬプライドをすべて捨てて初心に還り、いつでも正直に生きるということです。一見簡単そうに思えて、実はとても難しいこの教えを、私は今でも大切な心の修行として日々実践しております。
現代は、何かと忙しく悩み多き時代です。
もし日々の生活の中で心が疲れてしまったり、自分自身を見つめ直したくなったりしたときは、どうぞいつでも瑞應菴にお立ち寄りください。肩の力を抜き、体と心、そして呼吸をそっと調える時間を、皆さまと分かち合えれば幸いです。
また、当庵では御朱印の受付も行っております。お参りの証として、また博多の歴史を感じる散策の記念として、どうぞお気軽にお声がけください。
皆さまと温かいご縁がつながることを、心より楽しみにしております。どうぞ気兼ねなく、いつでもお越しください。
瑞應菴では3種の御朱印の受付をしております。
本堂に不在の場合は玄関のチャイムからお呼びください。
御朱印帳に直書き 500円
瑞應菴の本尊である「宝冠十一面観世音菩薩」を記した御朱印。
御朱印帳に直書き 500円
瑞應菴では過去3回に渡り金が発掘されています。
金といっしょに発掘された地蔵があり、「金地蔵」(かねじぞう)と呼ばれ、金運アップのご利益があると言われ参拝される方も多数いらっしゃいます。
御朱印を授けられた方に金地蔵のご利益があるようにと心を込めて書く御朱印です。
折り紙でつくった金運守りもついており、一番人気の御朱印です。
書き置き 500円
瑞應菴の本尊である「宝冠十一面観世音菩薩」を記した御朱印。
本尊は宝冠十一面観世音菩薩です。
ご自由にお参りください。
瑞應菴三十三観音像群は西国三十三所巡礼に由来します。
観音菩薩は三十三の姿に変身し人々を救うとされており、いかなる困難にあっても常に慈悲の心で見守っておられます。
また、御朱印は霊場の礎を築いた徳道上人が、閻魔大王の託宣を受け三十三の宝印を授かったことが始まりとされています。
― 西日本新聞より ―
「金延板・地中の壺から金や銀が」
1698(元禄11)年暮れ、博多は大きなニュースに沸いた。聖福寺末寺の瑞応庵(ずいおうあん)で、埋葬のために墓地を掘ったところ、地中の壺から金銀の製品が見つかったというのだ。福岡藩の儒学者、貝原益軒が「筑前国続風土記(ちくぜんのくにぞくふどき)」に詳しく記す。
この寺、1716(享保元)年と1723(同8)年にも地中から金、銀の製品や漆器や陶磁器などが出土。鋳つぶした金は計約20キロ、銀は約40キロで、現代なら億円単位の財宝だ。恐らく、商人らの埋葬品。出土品は、聖福寺建立前の宋商人らの埋蔵品。出土品は、寺の修復費用などに充てられたという。
展示の「金延板(きんのべいた)」は、残念ながら当時のものではなく、後世の出土品。「一分金」は江戸時代の貨幣だ。しかし、こうした金銀のお宝が、まだ境内の地中に眠っているかもと想像すると、わくわくしてくる。
特別展「日本最初の禅寺 博多・聖福寺」

キリシタン灯篭は博多の地にも隠れキリシタンが存在したことを示す福岡市の文化財です。
現存するものは灯篭の台座部分であり灯篭はありませんが、台座の形が十字架を表しており、また台座の中心部は仏様ともキリスト様とも見える彫刻が施されています。
元寇碇石は、よく見ると下部の左右に溝があることがわかります。おそらく碇をロープのようなもので固定するための工夫と考えられます。
二度にわたる蒙古襲来時に、元の軍船に使用されていた可能性が高いとされていますが、平安時代以来頻繁に来航した宋の商船に装着されていた可能性もあるということです。
瑞應菴では、花園流御詠歌会員を募集しております。
ご興味がおありの方は、まずはご連絡ください。
御詠歌を通して、瑞應菴および臨済宗妙心寺派との繋がりを感じて頂ければ幸いです。
瑞應菴では毎月第三木曜日の朝6時半~8時に坐禅会を開催しています。
博多駅そばの立地ということもあり、通勤前のビジネスマンや旅行の方、海外の方も参加されることがあります。
坐禅体験をご希望の方は前日まで電話にてお申込みください。
臨済宗 妙心寺派
〒812-0037 福岡県福岡市博多区御供所町6-2
TEL:092-291-4159
交通アクセス
福岡市営地下鉄空港線 祇園駅 徒歩5分
JR博多駅 徒歩15分
西鉄バス 祗園町または奥の堂バス停 徒歩5分
お車の方 福岡都市高速道路「呉服町」又は「千代」出口